こんにちは。
今日の絵画は、瑛九の版画額「おとぎの小舟」です。
————————————————————————-
瑛九版画額「おとぎの小舟」 Ei-Q
リトグラフ 限18 サイン 35×21 額53.5×42
————————————————————————-
なんとも可愛らしいタイトルのこちらの作品。
頭の中の空想世界が広がります。
瑛九の作品には、どれも“煌き”があるように感じます。
まぶしいような光ではなく、水中で見るような、夜の闇にまぎれるような
薄い膜に覆われたような、そんな印象を受けます。
今回ご紹介したのは版画作品ですが、瑛九がもっとも多く制作したという
フォト・デッサンについても少し、お話ししたいと思います。
フォト・デッサンとは、フォトグラムと呼ばれる写真技法を使った、瑛九の作品を指す造語です。
フォトグラムではフィルムを使わず、暗室のなかで印画紙上に直接モノを置いたりかざしたりして、光を当て、するという仕組み。 印画紙に描かれるのは、物体のシルエットや重なり、 光の角度や動きなどの組合せにより様々に変化します。
カメラを使用せずに、印画紙上に直接物を置いたりして感光させ、その時に出来た影がそのまま印画紙に定着させるという技法です。1920年代に、モホイ=ナジやマン・レイによって取り組まれはじめました。
固定したネガフィルムを持たないため、すべてモノタイプ(一点物)になります。
フォトグラムという用語の命名者はモホイ=ナジ。
瑛九のフォトグラムは、モホイ=ナジらの作品とは少し異なり、デッサンに基づいた型紙を使うことなどから、フォト・デッサンという造語が出来たそうです。
幻想的な作品の生れるフォトグラム、夏休みの自由研究にもいいのではないでしょうか。
瑛九にインスピレーションを受けて作った作品は、きっと一味違うものになるでしょう。
当店にはフォト・デッサンの作品はございませんが、版画額は他にも何点かございます。
ご興味のある方はこちらからどうぞ。
夏目書房/ボヘミアンズ・ギャラリーでは、油彩・水彩・立体・彫刻・版画・骨董などの美術品、資料、作品集など国内外問わず美術に関するものを買取しております。 また、古書全般、戦前や中国関係の資料など多種多様にわたり幅広く取り扱っております。 店頭買取、宅配買取、出張買取など様々な方法がありますので、お手持ちのもので悩んでおりましたら是非1度後相談ください。 買取についてはこちらから→ ○△■